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各戸に引き込まれている商用電力はもちろん、市販されている電池を電源として使う場合でも、計算や操作の僅かなミスが事故や損害に繋がります。くれぐれも注意して下さい。

部品および計測機の入手先

提供: アナログ回路研究資料

以下に、管理人が定期的に通っている、部品や計測機の入手先を列挙する。

巷では一貫して電子部品屋やジャンク屋[1]が減っている。東京駅から120kmほど離れた地方都市である管理人の出身地ですら、管理人が小・中学生だった約30年前には複数存在し、自転車での行動範囲にある隣接市町にも1軒は在ったものたが、現在は1店舗も存在しない。それと同じように、地方より圧倒的に需要があるであろう秋葉原でも、管理人が大学生だった約20年前にはそこここに存在していたものの、ここ数年で小沢電気商会・国際ラジオが廃業、鈴商・ヒロセテクニカルが実店舗を閉店し通販専業へ転換、若松通商・千石電商が実店舗を縮小しており、適正かつ手頃な価格で部品や計測機をその場で購入できる手段が狭まってきているのが現状だ。

これは、ここでも記したとおり、最近の電子部品はSMD(表面実装部品)化が激しく、電子部品屋やジャンク屋[1]でも、電子工作趣味者が主に扱う、小電力なラジアルリードやアキシャルリードの半導体が消えつつあることも一因であろう。統廃合を繰り返した日本国内の半導体ベンダは小電力用トランジスタやFETの新規開発はおろか国内生産そのものを止めてしまい、生産設備ごと台湾や韓国に売り飛ばしてしまった[2]。SMDの部品はピンセットで扱うことが前提であるほど小さく、ド近眼かつ不器用な管理人には無理である。それを見越してか、SMDをラジアルリードやアキシャルリードのデバイスと同様に扱うための「変換基板」なるものが売られているが、どうにもこうにも莫迦莫迦しい。管理人は性能なり機能なりで相当なアドバンテージが無い限り使わないと思う。

そういう意味では海外半導体ベンダは地力が違うのだろう。日本国内同様、海外でも半導体ベンダは統廃合を繰り返しているものの、定番と言われるものに限らず新規開発品も含め、ラジアルリードやアキシャルリードの半導体を今後も継続的に生産する見込みが高く、また、生産量も在庫も豊富なため低価格で容易に買える。

このような現状から、海外半導体ベンダの単機能な製品を購入や設計の中心とせざるを得ない。

現存する電子部品屋やジャンク屋[1]で売られている品物のラインナップも、国内半導体ベンダ製品の流通在庫が無くなった順に海外半導体ベンダ製品へ移行しており、半導体に限れば売価も下がってはいる[3]。しかし、個人で海外業者と直接取引する敷居が下がりまくっている現代であれば、海外から直接買ったほうが国内より更に安く購入できる場合があるのは残念ながら否定できない。少なくとも日本では今後、電子部品屋やジャンク屋[1]という商売が成り立たなくなるのかもしれない。

また、現代の計測機はほぼ全てディジタル化されているが、ディジタルである以上、計測結果は標本化→量子化→符号化を経た「計算値」となり「真の計測値」ではないうえリアルタイムで表示できない。ディジタルオシロスコープに至ってはディジタル化されたが故の読解能力まで要る有様だ。趣味で扱うものでいちいちここまで考えるのは面倒なうえ、アナログ計測機であれば故障時は自分で修理できる(可能性が高い)ので、周波数カウンタなど、その動作上、ディジタルである必要性が有る計測機以外はアナログ計測機を入手すべく動くことになるのだが、いかんせん新品のアナログ計測機は市場からほぼ絶滅しているので、結果として、程度の良い中古アナログ計測機を探すことになる。

店 名 概 要
日米商事 電子部 現在の秋葉原では殆ど見なくなった由緒正しきジャンク屋[1]で、看板にも「秋葉原のスーパージャンク」と大書しているが、その名に恥じぬ、秋葉原に着いたら最初に足を運ぶべき名店である。元はデッドストック品と思われる新品も数多く扱っている。その、昔ながらのジャンク屋然とした佇まいに一瞬怯むかもしれないが、解ってしまえば使い勝手は極めて良好だ。
店内の張り紙にもあるが、開店が天候で左右される。基本的には雨や雪で休みだ(例えば、朝は雨で昼に止むと、その日はそのまま休むことが多い)。また、その日の店番の方の機嫌で閉店時間が前後するため、特に平日の閉店間際に訪れる際は要注意だ。
新品から「なんだこりゃ?」と一瞬考えさせられるジャンクまで幅広い品揃えで、とにかく価格が安く、同一品種をまとめて買うと更に割引かれる(合計で税抜1,000円が税抜700円になる)ことが多いため、「ジャンク=現品限り」という商品特性を考えるとついつい買い込んでしまうという嬉しい危険性が店内を支配している。昨今は後述する秋月電子通商や千石電商が小信号ディスクリート半導体を扱わなくなったので、トランジスタを1個から格安で買えるここは、秋葉原に通う電子工作趣味者の最後の砦になりつつある。
なお、通販はやっておらず、Webサイト等も一切無い。あるのは電話とFAXだけだが、店舗でのクレジットカード決済は可能だ。
店舗情報 【住所】東京都千代田区外神田1丁目3-9 増田ビル1階
【営業時間】月曜日〜金曜日:11時00分〜19時00分、土曜日・日曜日・祝日:11時00分〜18時30分
【電話】03-3253-5019/5018
【FAX】03-3255-3595
【備考】雨天時は開店しない場合あり
Mouser Electronics, Inc. 主に海外製の半導体をまとめ買いする通販サイト。同様のサイトにDigiKey Corp.もあるが、DigiKeyよりも品揃え豊富で価格が安い。管理人はあまりに高頻度に大量に買うため、電話帳の3倍くらいある紙のカタログが届くようになってしまった。
国内通販業者から買う際は買いたい半導体や部品の型番を予め自分で調べねばならないが、MouserやDigiKeyは電圧や電流等の各特性・仕様を指定して検索できるため、型番を知らずとも目的に合った半導体や部品が買えるのが最大の特長。検索の結果、思わぬ半導体にぶち当たることもあり侮れない。
対応も国内の半端な通販よりも素早く、在庫があればUPSで概ね1週間以内に届く。ちなみにUPSは荷物と引き換えに輸入関税を支払う必要がある(そのため、たとえマンションに宅配ボックスがあっても入れてもらえない)が、MouserやDigiKeyは販売価格に輸入関税が含まれているためそのようなことが無く、国内の宅急便や宅配便と同様の扱いとなる。
eBay Inc. 世界最大級のインターネットオークション/通販サイト。世界中の法人や個人が様々な品物を売っている。オンライン決済システムであるPayPalと組で使うことが事実上強制されていると言って良いが、eBayを介さない取引でもPayPalは有用なので、アカウントを作っておくと何かと便利だ。
現行品からデッドストック品、中古品や珍品まで、価格さえ折り合えばあらゆる部品や計測機を手に入れることができる。基本的に品物の説明や取引は全て英語で記述されているので中学生レベルの英語力は必須(品物や取引の説明文でちょっとでも気になった英単語は調べるべき)だが、インタフェースは解り易いので迷うことは無いだろう。取引相手が法人だろうと個人だろうと、品物が手許に到着するまでに時間が掛かることが多いが、逆に言えば、日本人の細やかさと日本の物流事情や郵便事情の優秀さを改めて知る機会にもなる(支払い後になかなか発送しなかったり、発送しても発送国の郵便事情が劣悪で品物が日本へ向かわず発送国の郵便局にそのまま留め置かれたり等。日本に到着しさえすればさすがに速い)。故に、時間と心に余裕を持って、この種の対応を楽しむぐらいの気持ちで使わねばならないことは指摘せねばなるまい。
秋月電子通商 この筋では知らぬ者が居ない老舗。昔から雑誌「トランジスタ技術」に出稿している広告で有名だが、インターネット通販開始後、急速に規模を拡大した。当たり/ハズレが大きいので私は買わないが、自社開発キットでも有名。秋葉原界隈でも1、2を争うほど価格は安いものの、念のため上述の日米商事と比較することをお勧めする(日米商事に在庫がある部品のほうが概ね安いが、日米商事の在庫は著しく偏りがある)。出自がジャンク屋だからか、売り切った部品を再度復活販売することが少ない。
秋葉原店は常に首都圏の通勤電車ばりに激混みだが日曜日の早い時間帯は比較的空いている。八潮店は祝日等無関係に金曜日・土曜日のみ→2008年01月18日に日曜日が追加され三曜日のみ→2017年02月16日から月曜日・木曜日が追加され五曜日のみ→2017年09月から再び月曜日が休業→2018年02月12日から祝日となる月曜日を営業再開し基本四曜日(偶に五曜日)のみ開店という珍しい営業形態だが、秋葉原店より広く、扱っているほぼ全ての品物がその場で買える。
両店舗ともジャンクやデッドストック品を扱うが、質・量とも八潮店に軍配が上がる。ジャンクやデッドストック品漁りが目的なら八潮店に行くべきだが、秋葉原駅から八潮駅までつくばエクスプレスで片道471円(PASMO支払い)、20分掛かる。
なお、近年は目に見えて、趣味で使える小電力なラジアルリードやアキシャルリードの半導体や部品の扱いが激減、SMDの半導体や部品が増えているうえ、2015年08月17日に店舗をリニューアルした秋葉原店は積極的にジャンクを扱わなくなったのが残念である。消費税は内税課税。
千石電商 ここも秋葉原界隈では有名なお店。上述の秋月電子通商と同じ通りに3店舗構えていたが、2017年04月18日を境に2店舗に集約された。様々な定格電力の固定および可変の抵抗器やスピーカ、様々な種類のコンデンサ、バーアンテナ、スーパーヘテロダインラジオ用コイル等、いわゆる電子部品屋としての品揃えを維持することで秋月電子通商と差別化を図っていたが、店舗集約後は国内・海外問わずディスクリート半導体を扱わなくなり(恐らく現在の在庫を売り切ったらそのまま終売とするのだろう)、管理人の視点からは「品揃えが悪くなった」と映る。日米商事や秋月電子通商で扱ってない部品を揃えたい場合、買う先は概ねここだったのだが、店舗集約後のこの状況には正直困っている。稀にジャンクや見切り品が店先に並ぶ。
品揃えや他店の比較から、管理人は秋葉原での価格基準をここに置いている。店舗でのクレジットカード決済可能。消費税は内税課税。
aitendo 2011年夏にオープンした電子部品屋。品揃えから何からあからさまな中国資本で、店員は全員中国人女性。実店舗は1度引越しているが、引越し後も含めずっとJR秋葉原駅から徒歩10分の東京メトロ末広町駅周辺に存在する。実店舗の開店時刻が13時と遅く、祝日等無関係に月曜日と木曜日が定休日で、通販と実店舗で在庫を共用しているからか通販の在庫管理が甘いところが玉に瑕。
売っている部品の種類も幅も秋月電子通商とほぼ丸被りで、通販の送料も秋月より10円安く設定し、自社開発キットは秋月より充実しているなど、秋月を強く意識して商売していることが解るが、いかんせん、売っている部品やキットの設計が基本的に中国製なので、良く言えば“癖が強い”、悪く言えば“粗い”品物が並ぶ。
価格は日米商事と肩を並べるほど安いが、秋月電子通商や千石電商と異なり消費税が外税課税であることに注意を要する。当初は店舗でクレジットカード決済が可能だったものの、2017年11月07日からクレジットカード決済が不可となってしまい、実店舗は使い勝手が若干悪くなった。
共立エレショップ 大阪・日本橋の電子部品業界を牛耳る「共立電子グループ」の一角を占める有名店。上記6店舗には無いレアな部品を扱っていることがある。管理人は東京23区在住なので、送料を含めて見合った際に使う。
価格は千石電商と同程度だが、まとめて買うと千石より安くなる場合がある。消費税は内税課税。
サトー電気 ここも昔から雑誌「トランジスタ技術」に出稿している広告で有名だが、日米商事・秋月電子通商・千石電商・aitendo・共立エレショップらと異なり、運営母体が法人か個人か不明(納品書や領収書すら不発行なので業務形態を調べられない)という、ちょっと考えると謎が多い業者。川崎市・横浜市・町田市に実店舗もあるが、東京23区在住の管理人には遠いため行ったことは無く、一般的にも通販を介して接点を持っている方が多いであろう。
秋葉原や大阪・日本橋はもちろん、上記7店舗でも扱ってない激レアかつデッドストックな部品や、ここが自社開発・販売している、管理人を含むアマチュア相手には良く売れていたものの製造停止となった部品の同等品を購入するために使う。価格は千石電商と同レベル。
左記リンクから辿って読むと判るが、つまるところ、ここの通販は、
「雑誌に掲載された広告」
「郵便振替や定額小為替、現金書留による送金」
「紙片による注文書の郵送」

の三点セットという、1970年代から変わらぬ非常に古風な通販の形態を、インターネット全盛の現代でインターネットテクノロジを中途半端に適用して、

「テキスト手打ちベタ書きのHTMLページに掲載した商品一覧」
「ゆうちょ銀行や郵便振替による送金」
「E-mailによる注文書の送信」

の三点セットに置き換えただけなのだが、所々で矛盾した記述がある故、こうだと理解して良いか迷うため、結果として、意を決して発注に至るまでの心理的ハードルが相当高くなってしまう…という致命的欠点がある。
が、そのハードルを思い切って飛び越え、以下の注文手順を遵守すれば、部品は迅速に(管理人の経験では「概ね4日」で)送られてくる。

  1. 大量の部品が羅列されているHTMLページからWebブラウザの本文検索機能を使って自分が欲しい部品を探し当て、購入したい部品ごとに「部品名」「単価」をE-mailの下書きにコピーし、探し終わった後、部品ごとに「個数」「小計」、それらを合わせた「合計」を計算し追記する。
  2. 消費税が外税課税なので、「合計」に対して発生する「消費税」を自分で計算しE-mailの下書きに追記する。小数点以下は四捨五入。
  3. 上記1.で購入したい部品として列挙したものの体積を想像して「送料」を自分で選択しE-mailの下書きに追記する。足りないときは部品を削られるという噂があるので大きめを設定したほうが良い。「送料」は消費税計算の対象外。
  4. 上記までの「合計」「消費税」「送料」を合算した「総計」を計算しE-mailの下書きに追記した後、「総計」金額をゆうちょ銀行や郵便振替で送金処理し、送金した年月日を「送金日」としてE-mailの下書きに追記する。
  5. ここまで延々と打ったE-mailの下書きに「住所」「氏名」「電話番号」を追記した後、送信せず、下書き保存する。
  6. 送金処理完了から2〜3日後、注文書として、5.で下書き保存したE-mailを指定されたメールアドレスへ送信する。

なお、ここまでの記述から自ずと判るとは思うが、消費税は外税課税で、クレジットカード決済などという最先端テクノロジには当然の如く非対応である。また、先述の1970年代の通販三点セットによる手順でも購入可能だ。

オヤイデ電気 秋葉原の電線専門店。1芯や2芯の「シールド線」、コイルを自作するための「ホルマル線」(最近はUEW;ポリウレタン銅線マグネットワイヤと言う)、バーアンテナを自作するために必須の「リッツ線」など、メジャーからマニアックなものまで、電線なら何でも売っている。店舗ではクレジットカード決済できない。消費税は内税課税。
Toronto Surplus & Scientific Inc. カナダ・オンタリオ州トロント市で、現在では販売してないアナログ計測機を含む、様々な中古計測機を専門に扱う。動作確認済の正常品を扱っているが、部品取りレベルのものをジャンク扱いで格安で販売することもある。
親切なことで有名なカナダ人が運営しており、購入したい計測機の状態を尋ねると正直に教えてもらえるので、日本国内で無理して某オークション等で詳細不明な品物を無闇に高値で摑まされるより、遥かに簡単かつ確実に良品を安価で購入できる。支払い方法もPayPalやクレジットカードなど指定できる他、場合に依っては最も手数料が安い手段を教えてくれる等、仲良く付き合うべき業者である。

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 未使用か中古かは無関係に、売られている品物が壊れていたり不良品であることが大前提という業務形態の店舗。ジャンク屋で売られている品物や、ふつうの電子部品屋でも「無保証」「質問・返品不可」などと謳う品物を「ジャンク品」もしくは単に「ジャンク」と言う。購入者は、それらを修理して再利用したり、使える部品だけ選んで抜き出す(これを「部品取り」と言う)ことを目的に買う。故に、売られている品物の何もかもが無保証であり、買った品物が壊れていたり不良品だったりしても、そのことについてクレームを言うこと自体が野暮であるし、そんなクレームは店側も受け入れない—我々が子供の頃であれば当然のこととして不要だった、こんな説明をせねばならないほど、ジャンク屋は減っている。
  2. 往時より数は減ったものの、中電力や大電力のトランジスタやFETは今でも日本で製造している。単価も高いうえ、自動車向けやLEDドライバ向けなどで大量生産を賄える需要があるからだろう。
  3. 例えば秋月電子通商の場合、東芝製シリコントランジスタ2SC1815Yは「10個100円」で売っていたが、ほぼ同性能のフェアチャイルド製シリコントランジスタ2N3904は「20個100円」で売られている。東芝はラジアルリードのトランジスタは生産をとっくに止めており今後継続して入手できないので、回路を設計をするならフェアチャイルドなど海外ベンダ製を念頭に置かねばならない。